-Hesperornithoides miessleri-ヘスペロルニトイデス・ミエススレリ

米国ワイオミング州にあたる森で狩りをする、新種恐竜ヘスペロルニトイデス・ミエススレリのつがいの想像図。ヴェロキラプトルの近縁種で、鳥が空を飛べるように進化した過程を解く手がかりとなるかもしれない。(ILLUSTRATION BY GABRIEL UGUETO)

米国ワイオミング州とコロラド州を中心とする米国西部に広がるモリソン層という約1億5000万年前の地層から発掘された、体長1メートルほどの羽毛恐竜で、デイノニコサウルス類に属するベロキラプトルの近縁種です。ヘスペロルニトイデス・ミエススレリは全身を羽毛に覆われ、前肢には長い羽毛があり、事実上の小さな翼になっていたと考えられています。この姿はまさに鳥のようだと思えないでしょうか。1億5千万年前に地上を走り回っていたこの恐竜が、今世紀に入ってから中国で発見されている多くの樹上生活をしていた恐竜達と共に、現代の鳥の祖先だったことを示唆しています。これは現代の鳥が様々な恐竜達から枝割れ進化をしてきた証になる重大発見かもしれません。